あなただけを愛したい
まだ前置きなのに、お姉ちゃん泣きそうだし。



「お義父さんもお義母さんも、ほんとの両親のようで、柑那もほんとの妹のようにかわいくて」



やっちゃんが、やさしい表情でこっちを見ながらそんなことを言うから、あたしまで泣きそうになる。



「僕にとってここは、第二の家族なんです。もちろん亜衣さんのことを愛してますけど、この家族も凄く好きです。僕もこの家族の一員になりたいって、そう思っています」



やっちゃんのその言葉に、お父さんは目に涙を浮かべてるし、お母さんはすでに涙を流してる。



「亜衣さんと結婚させてください。必ず幸せにします」



そう言いながら頭を下げるやっちゃんを見て、あたしの目からも涙が溢れてきた。


お姉ちゃんは……号泣。


お父さんの目からも……


涙がこぼれた。
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