あなただけを愛したい
心臓がバクバクと大きく音をたてる。



「どうしたの?こんなとこで」



バレた。


思わず先生の方を見たら……


先生は……


こっちをジッと見ていた。


どうしよう……


でも……


悪いことって、続くもので……


すぐ傍に停まっていた車の中から



「亜衣!何してんだよ?」



やっちゃんが顔を出した。



「あ、ごめん。今行く」


「あれ?柑那じゃん。今から帰るから、おまえも乗ってけよ」



もう……


終わりだ――



罰が当たったんだ。


こんな最低なことを……


だますようなことを……


していたから。
< 76 / 453 >

この作品をシェア

pagetop