あなただけを愛したい
あたしは、なんてことをしたんだろう。


とんでもないことをしちゃった。


そう思ったとたん……


目から涙がポロポロと溢れてきた。



「柑那?」



お姉ちゃんはあたしの傍に来て、やさしい口調で口を開く。



「話してみな?」


「お姉ちゃん、……ごめんね」


「どうしたの?」



お姉ちゃんが、心配そうにあたしの顔を覗き込んできた。



「……合コンの時、助けてくれた人が、……あたしがずっと好きだった人だったの」


「えっ!?そんな偶然があるの?」


「うん、……あるみたい」



あの時は……


運命を感じたんだ。


こんな偶然はなかなかないから。



でも……



「その人は、あたしを、……お姉ちゃんだと、……勘違いしたんだ」


「えっ!?あたし!?」
< 79 / 453 >

この作品をシェア

pagetop