あなただけを愛したい
教室に戻って自分の席に座る。


はぁ……


もう、溜め息しか出ない。



「柑那、どうしたの?溜め息なんかついて」


「祥子ぉー、どうしよー!!」


「なになに?なんかあった?」


「先生に見られたっ!」


「先生?」


「うん。……パンツ、見られた」


「はぁ?」



つい、勢いで恥ずかしすぎたさっきの状況を言っちゃったけれど……


あたしが水島先生に想いを寄せてることは……


祥子にも言ってないんだった。



「やっぱ、……なんでもない」


「ほんとに何でもないの?」


「うん」



ごめんね、祥子。


先生に想いを寄せてるとか……


恥ずかしくて、言えないんだ。
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