あなただけを愛したい
「俺なんか、どう?」



なんか、この言い方……



「ふふ、長谷川くんって、商品だったの?」


「おすすめ商品だけど?」


「おすすめ商品?試供品はないの?」


「そうだな、……一回デートしてみる?」



デート?


どうしよう……


長谷川くんのことは、友達として好きだけど……



「あたし、……まだ……」



先生のことが、好きなんだ。



「とりあえず、一回デートしてよ」



デートか……


一回してみるのも、いいかな?


そう言葉を発しようとした瞬間――



「長谷川!」



思わず声の方を振り向いた。



「……っ!」



そこにいたのは……


水島先生……


ヤ、ヤバいっ……


目が合った。


すぐにそらしたけれど……


バレてないよね――…?
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