あなただけを愛したい
相手は長谷川くんで、内容は……



“デートいつにする?”



忘れてた。


あの時先生が来たから、話が途中だったんだ。


なんて返事しよう。


少し考えたあと……



“バレンタインまでバイトが忙しいから、そのあとならいいよ”



そう返事した。


新しく恋を始めてみるのも、いいのかもしれない。






そうこうしているうちに、あっという間に今日はもうバレンタイン前日で……


お店はほんとに忙しい。


てか、前日に買いに来る人がこんなにいるんだ……なんて、変なとこで感心してみたりした。


閉店間際になると、急に人も減って、みんな手作りチョコでも作ってんのかな……


なんて、勝手に想像したりして……


なんだか、凄く虚しくなった。




陳列された雑貨を綺麗に並べ直してると……



「柑那」



後ろから呼ばれて、振り返った。



「えっ」



そこに立っていたのは……




なぜか……






先生だった――…
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