愛★ヴォイス
〈「やめてよ、そのオネェ言葉。要には似合わないよ」〉
〈胸からあふれた言葉を、僕はもう止めるつもりはない。〉
〈「つばさ……」〉
〈「10年前の卒業式にあの手紙を読んだとき、差出人はわからなかったけど、僕は要だったらいいなって……そう思ったんだ」〉
〈「……」〉
〈「本当は、差出人が誰かなんて、どうでも良かったんだ!僕は……要が――」〉
〈言い終わらない内に両肩を掴まれ、唇が塞がれた。状況を理解できないでいる僕の耳に、追い打ちのように声が降りてくる。〉
〈「そんなに、俺の声が聴きたいのか?」〉
(キターーーーー!!!)
これまでずっとずっとおあずけ状態だった、桐原さんの声の中でも特に好きな低めのトーンで、一気に気持ちがあふれる。
この台詞を活かすための徹底したオネェ言葉だったとしたら、かなりニクい演出だ。
主人公は男の子でBLなのに、気がつけば気持ちが主人公と同調しているのだから不思議だった。
つばさ共々、ドキドキしながら画面をクリックする。
〈訳がわからないまま、僕は要のその言葉にこくこくとうなずいた。だって、本当に僕が聴きたかった要の声だから。〉
〈「つばさ……お前、自分が何を言ってるのかわかってるのか?」〉
〈うなずき返した瞬間、再び噛みつくように口づけられた。手首をからめとられ、そのままソファに押し倒される。〉
〈胸からあふれた言葉を、僕はもう止めるつもりはない。〉
〈「つばさ……」〉
〈「10年前の卒業式にあの手紙を読んだとき、差出人はわからなかったけど、僕は要だったらいいなって……そう思ったんだ」〉
〈「……」〉
〈「本当は、差出人が誰かなんて、どうでも良かったんだ!僕は……要が――」〉
〈言い終わらない内に両肩を掴まれ、唇が塞がれた。状況を理解できないでいる僕の耳に、追い打ちのように声が降りてくる。〉
〈「そんなに、俺の声が聴きたいのか?」〉
(キターーーーー!!!)
これまでずっとずっとおあずけ状態だった、桐原さんの声の中でも特に好きな低めのトーンで、一気に気持ちがあふれる。
この台詞を活かすための徹底したオネェ言葉だったとしたら、かなりニクい演出だ。
主人公は男の子でBLなのに、気がつけば気持ちが主人公と同調しているのだから不思議だった。
つばさ共々、ドキドキしながら画面をクリックする。
〈訳がわからないまま、僕は要のその言葉にこくこくとうなずいた。だって、本当に僕が聴きたかった要の声だから。〉
〈「つばさ……お前、自分が何を言ってるのかわかってるのか?」〉
〈うなずき返した瞬間、再び噛みつくように口づけられた。手首をからめとられ、そのままソファに押し倒される。〉