愛★ヴォイス
もどかしさにおかしくなりそうな躯を持て余し、マウスに爪を立てた


――その時。


横に置いていたケータイがランプの点滅とともに振動した。



(まさか)



意識が快感を求めようとしたその一歩手前で、私はケータイのディスプレイに浮かんだ文字を見て、思わず苦笑した。



《新着メール:桐原周也》



(このタイミングは反則でしょ……)



一気に脱力すると、そのままゴツンと頭から机に突っ伏していた。
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