愛★ヴォイス

周の正確無比な撞きに魅了された光穿は、周に教えを乞う。しかし、過去に傷のある周は、光穿を冷たくあしらってしまう。それでも食い下がる光穿の熱意に打たれ、ついに周は光穿と共にプロ入りを目指すのである。


増えてゆく仲間、立ちはだかるライバルたち、そしてビリヤード界に昏く横たわる裏組織の存在――それらが交差して、少年漫画でありながら、重厚な物語となっている。


そしてなんといっても、格闘漫画さながらの必殺技が飛び交うゲームシーンがビリケンの魅力。

普段クールな周が本気を出した時に発動するプロミネンス・モードは、長く伸びる黒髪と、紅く光る双眸、繰り出される必殺技：スクウェア・サンシャインと合わせて高い人気を誇っている。



結局、続きが気になって、その日のうちに残りの１６冊も買いに走ってしまった。



物語当初小学生だった主人公たちも、最新巻ではついに中学生に。

少年たちの壮大な成長の物語は、まだまだ終わる気配を見せない。


そして赤道周というキャラクターは、全編を通して常に“先輩”として主人公たちを率いる、中心的役割を与えられていた。


そこには周への作者の愛情すら感じられるほどだ。




しかし――



だからこそ気になってしまうのは、１７巻の巻末に設けられた“第２回ビリケン！キャラクター人気投票結果”だ。

そのページの端には“作者の（勝手な）イメージ声優”という、小さな手書きの書き込みがある。