君に伝える。
意外と...優しいのかな?
最初はハキハキ物言うタイプだから
ちょっと恐かったけど。

靴を履いて、原岡君が来るのを待つ。
自転車でどうやって送ってくれるのかな?
うーん...考えつかない。

「佐藤ー!お待たせ。行こ!」
「うん!.....どうやって?」
「え?どうやってって?」
「いや、どうやって送ってくれるの?」
「もちろん荷台に乗せる。2人乗り」

ふ、2人乗りっ!?
ちょい待て!
これは予想外すぎる!
2人乗りは恥ずかしいよー...

「早く乗って!行くぞ!」
「うー.....うん」

わざわざ送ってくれるんだもん。
ブツブツ文句なんか言ってられないよね。
よし!!
覚悟を決めるポーズをして、
ドスンと荷台に腰をおろす。

「うぉっ!揺れる~。びびった」
「あ、ごめん!勢いよく乗っちゃった」
「よっしゃ、出発しまぁす」


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