君に伝える。

今、俺と喜田が2人でしゃべってるトコを
佐藤が見たら―――――――

少しは、少しは喜田がうらやましい、
と佐藤に思って欲しかった。

「…そう思ってくれると、いいね」
「俺は、だけどな」

そう言って2人で笑いあった。



10分後―――――――――


「彩菜、頑張るよ」
「何を?」
「麻子が石神と何をしようと、憎まない」

大丈夫なのかオイ?

「麻子は天然だし、彩菜の信頼すべき大親友だからね!絶対やましいことはしないよ」
「俺も、そう願う」

佐藤が好きな身としては、なんとしてでも
やましいことはしないで欲しい。

「よし、麻子に会いに行こう!」
「……は?なんで??」
「もちろん、彩菜のお願いを言いにだよ」
「お、俺は行く意味あんの?」
「ないけど…会いたいでしょ?」

…はい、会いたいです。
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