君に伝える。
「じゃ、じゃぁもう行くぞっ」
「…あ、原岡君っ」
背を向け、歩き始めた原岡君に声をかける。
「な、なんだよ?」
「原岡君さ、あたしを慰めに来てくれたんだよね…?」
「そうだけど」
「わざわざ、幽霊が出るって噂のトイレまで来てくれたでしょう?そのとき、すっごく嬉しかった!
ありがとう」
またもや顔を真っ赤にする原岡君。
もしかして、リンゴ病とか…?
大丈夫かなー、普通リンゴ病って小さい子が
なる病気なんだけどな。
子供っぽいのかな?
「いいよ、別に。それに俺、お、俺…」
「え?」