君に伝える。

将器 side




あーあ、部活とかマジやってらんねぇ。

グラウンド20周とかありえねぇっつーの。
グラウンド1週で400m。
それを20周とか8000m=8km!

ということで、コッソリ抜け出してきた俺。
石神 将器です。

どこに隠れようかなー。

ここはやっぱ無難に保健室?
あー、でも保健室の先生怒りそー…
どこもケガしてねぇし、
しんどくもねぇしな。

どうしよっかな。

「石神ー!どこだー!!」

ヤベ、秋野来た!

ちなみに、秋野というのは陸上部の顧問。
気持ち悪いほど真っ黒に焼けた肌が特徴だ。

「石神っ」

うわ、どこから呼んでんだ?
あと誰が呼んでんのかも分からない。
怖いぞ!!怖いぞオイ!!

「こっち、右側だよ!」

言われたとおり右側を見る。
そこには、壁の影に隠れた喜田がいた。
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