君に伝える。
「テメェ何してんだこの野郎!!!」
………………………………麻子ぉ!?
扉の窓にへばりついて怒鳴っている。
そうだ、さっき遊喜扉の鍵閉めたんだ。
なんでそのとき気付かなかったのかなぁ。
鍵閉めるなんてどう考えてもおかしい。
もっと怪しめば良かった。
「麻子っ!!」
「開けろぉー!!!」
それにしてもすごい形相だ。
ガタガタと扉を揺らし、開けようとする。
「うるっせぇなぁ」
さっきのアンタのがうるさかったわよ。
彩菜、彩菜って。
アンタに彩菜って言われる筋合いはない。
「彩菜大丈夫ー!?開け…」
「佐藤、ちょっとどいてろ」
麻子の後ろからニュッと出てきたのは…
「石神っ…!」
「喜田!大丈夫か?今開けるから!」
今開けるって…どうやって?