君に伝える。
「佐藤、ヘアピン持ってねぇか?」
「あ、持ってる!」
「ちょっと変形するけど…いい?」
「いいよ」
カチャカチャ……
え、何やってんの?
いきなり鍵穴いじり始めたけど。
もしかして、だけど…
ピッキング??
いやいやいやいや!!!
もうちょっと確実な方法選ぼうよ!
えぇぇー?
そんなんで開くわけ…カチャリ…
開いたぁぁぁーーーーーーーー!!!
「彩菜ぁー!大丈夫!?ケガしてない?」
「う、うん…」
「わ!首から血出てるよ!?ひゃー」
「ちょっと噛まれて」
「さっきはゴメンねぇ、言い過ぎたぁ」
「うん、彩菜もワガママ言ってゴメン」
2人で抱き合った。
安心するー…
さっきの恐怖感がウソみたいにほぐれていく。
「麻子、ありがとう」