君に伝える。
麻子 side
あぁ~…
あたし、なんで彩菜を止めれなかったの?
もうっ!!
あたしの馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!
馬か鹿か分かんなくなっちゃったよ……
「さ…とうさん、ちょっといい?」
「且元さん?」
「アドバイスが欲しいの」
「何の?」
「え、えと………
原岡君に好きになってもらえるアドバイス」
そんなアドバイスできないよぉ。
第一、あたしがアドバイス欲しいくらいだよ。
「やっぱ、ダメかな?」
「知らないよー」
「そっか。ご、ゴメンね!」
且元さんが、乙女になってるー!
可愛いよぅ…………
だから、原岡君は且元さんを好きになったの?
あたし且元さんが羨ましいよ。
もっと、近くにいたかったのに。
「佐藤、今日残れる?」
「へっ?あ、うん」
「委員の仕事だってさ。修旅前だから」
「そっか、3日後から修学旅行かぁ」
すっかり忘れてた。
あーあ、なんでだろ……
修旅って一番みんなが付き合う時期じゃん。