君に伝える。
――――――ガタン。
え、今の何の音?
やだやだ、怖いよ!
ふとドアを見る。
そこには――――――――――
「し、将器………」
「納得いかねぇんだけど。
お前らが付き合ってること」
もしかして将器…来てくれたの?
自惚れてるのかもしれない。
ナルシスト発言かもしれない。
でも。
そう信じたいんだ。
将器、彩菜のために、来てくれたの?
授業をサボって?
「ホントに付き合ってんのかよ?」
「…つ、付き合ってるよ!
今から、キスするし!できるし!!」
…………………………あ。
彩菜ってば、何言ってんの。
できるわけないじゃん。
キスなんか。
でも、将器を守るためだ。
しなきゃいけないの。
自分にムチ打って、遊喜に顔を近づける。