君に伝える。

彩菜と麻子が帰ろうとしていると。

「さと…麻子っ!」
「…原岡君」
「さっき、氷水かかったって。大丈夫?」
「だいじょ…へっくし!!」

麻子がクシャミをした瞬間、
原岡の顔面に鼻水が飛んだ。

「わわわ!!ゴメン!!」
「い、いいよ…洗ってくる」
「わー、ゴメンねぇ?ついてくよ」

洗面所に2人一緒に言ったとき。

「チッ」

横で舌打ちが聞こえたので、横を見ると
楠城がいた。

「…たつm「邪魔すんじゃないよ」
「は、はぁ!?何やねん、アンタこそ!」
「何、アンタこそ何よ」
「…邪魔、せんといてっ!」
「ふぅん。認めるんだ?
 邪魔しようとしてたこと」

フッフッフッフッフッフッフ………

いつも麻子の天然発言で鍛えられてるからね。
そんじょそこらの言葉じゃ通用しないぜ。

「…っ!」
「野乃花ちゃーん。何してんの?」

麻子と原岡の邪魔しようとしてまーす。

「す、すぐ行くで!」
「早くね~」

やりとりを聞いて、彩菜は言ってやった。

「なんだ、猫かぶってんのはアンタじゃん」
「黒板のこと、言ってんの?」
「そーだよ。上靴のも黒板のも…

 …全部アンタの仕業でしょう?」
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