君に伝える。
HELP ME
彩菜 side
昼休みから、麻子がいなくなった。
“ちょっと、呼ばれてるから行ってくる”
そう言って、どこかへ姿を消した。
誰に呼ばれてんのよ…
原岡は教室にずっといたから違うし、
将器も彩菜と一緒にいた。
「ったく、どこ行ってんのよ…」
「喜田~、麻子知らねぇか?」
「彩菜も知らないわよっ!馬鹿原岡!」
「え…∥」
何で俺?
みたいな顔をしながら、
廊下に出る原岡。
まったく、彼氏なんだからしっかりしろっ。
自分の彼女ぐらい管理しとけよ。
しかも麻子は天然だってのに…
「ねー彩菜ぁ。野乃花ちゃん知らない?」
「知らな……
ねぇ、楠城さん、いつからいない?」
「んとぉ、昼休みくらいかな?」
わ、これヤバイ系じゃないの…?
お願い、早く戻ってきて麻子……っ!!!