君に伝える。
そういうやりとりをしていると。
そのうち、女子の方からだんだん声があがってきた。

「そーだよ、麻子やりなって」
「大丈夫だよ」
「麻子ならいけるっ」
「さっさと決めちゃおうよ」
「いきなよ~」

あぁ、あたしこういうのニガテなんだ。
みんなから言われると、流されちゃう。
自己主張ができないの。

ほら、だんだん手があがってくる。

そして。

「おぉー!」

という声と共に、大きな拍手。
それは全て、あたしに向けられている。

学級委員に、なってしまった。


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