君に伝える。
「でもね、彩菜やっぱ無理っぽい」
「なんで?何が?鯉を食べる事が?」
「ううん。石神と付き合う事が」
なんでだろ。
彩菜、こんなに可愛くなったのに。
もっと自信持てばいいのに...
あ、あたしが言う事じゃないなぁ。
自信持ってない女第1位に輝くんだもんね。
自分で思ってるだけだけど。
「あ、あたしねっ、彩菜の良い所いっぱい言えるよ!絶対10個は言えるね」
「何よー、言ってみてよ」
「天然だし、マイペースだし、目大きいし、細いし、グラタン好きだし、いっぱい食べるし...」
「もういいよ」
「なんで?まだあと4個残ってる!あとね..」
「悲しくなるんだよ!!」
......彩菜?
あたし、なんか傷つけるようなこと言った?
「麻子はいいよね!」
「何言って「天然だし!どうせ何言っても傷つかないんだよね!!」
「彩菜.....?」
「彩菜ね、麻子といると疲れるんだ」