君に伝える。

ホントに思う。
こういう時、彩菜がいてくれたら、
どんなに助かっただろう。

「ふぇっ…彩菜ぁ」
「呼んだ?」

この声…
誰?

ゆっくりと後ろを向く。
あたしの手はグーの形。
不審者だったらすぐ殴れるように←

「麻子」
「…彩菜?…」
「話があって来たの」

夢見てるんじゃないかな、あたし。
だって彩菜は昨日あたしを嫌ったハズだし、
玄関は鍵かけてるハズだし。
今日お母さんパートだよね?

記憶を巻き戻してみよう~。


「俺、帰るわ」

と、原岡君が帰った後。

「麻子~?お母さんパート行ってくるわ」
「いってらっしゃい…」
「鍵閉めといてね、頼んだわよー」


ここだぁ!!
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