泣き恋心



「えっ?バ…バカ…?」

私は涙梨にバカと言われ只今、思考停止中…。

「ポカンとしてんじゃねーよ…何でバカって言ったかわかるか?」
「わ…わかるわけ…ないじゃん…」
「はぁ…ちえりが俺に宇宙人なのかって言っただろ?だからバカって言ったわけ!俺が宇宙人なわけないだろ?」
「だって!転ぶこと予測したから…宇宙人かと…」
「じゃぁもし俺がさ、本当に宇宙人だったら…ちえりはどうする?」

涙梨は私を見つめてそう言った。
どうって言われても…別に気しないと思うけど…。
好きならそれでいいと思うし?

「で、どうなの?」
「…気にしない…だって宇宙人でも…涙梨は涙梨だし…」
「そっか…やっぱり。そう言うと思った…」
「えっ?」
「お前が思ってることはぜ~んぶお見通し!テレパシーとか宇宙人とかじゃなくて自然と隣にいるとわかるんだよ…わかりましたか?バカちえりさん?」

涙梨はそう私を見て言った。優しい感じで…。
でも…バカは余計だったな…。
それでもなんか嬉しかったから…あえてバカは余計だと言わないでおこう…。

「うん…わかった…」
「じゃぁ…なんか買いに行くか!」
「うん!」

私たちは食べ物のところに行き、スムージーとチェロス、ワッフルを買って近くで食べることにした。
叶涙たちは今、すっごいラブラブなんだろうな…。
そう思ってしまった。
食べ終わるとミッキーやミニーたちのパレードが始まった。それを見た周りのお客さんがキャーキャー言いながら、集まってきた。

「行ってみるか?パレード」
「うん!せっかくだし…見てみたいかも!まぁ夜もあるしなぁ~!ねぇ!両方見たいんだけど…」

涙梨はため息をついた。
嫌かな…?

「いいよ…見に行くか?ってホテルからも見えるから!」
「そうなの?すごい!」
「だって、絶対ちえりが見たいって言うなぁと思って一応パレードが見えるような部屋を選んだんだ!」
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