泣き恋心


「ありがと!涙梨!」
「…と、とにかく!見に行くぞ!ほら…手…つながないと人ごみにのまれてどっか行っちまうぞ?いいのか?」
「ヤダ…つなぐ…」
「ㇷㇷ…素直だな…」

そう言って涙梨は私の手を引き歩き出した。
私は顔を赤くしながらも涙梨について行った。
でもすごく今…ドキドキしている…だって、涙梨が急に優しくなったり、厳しくなったりするから…どっちがホントの涙梨なんだろうってたまに思うけど…
私は涙梨を見た。そのとき向こうも私を見て…

「どうした?」
「えっ?あっ…いや…別に…」
「ふーん…はぐれんなよ…」
「うん…」

そして私たちはパレードを見て、ミッキーやドナルドたちに手を振ったり、写真を撮ったりした。
その時、前に叶矢と楼栗いた。

「おーい二人ともー!!」
「おー!いたかのか!お前らもか!」
「ちえりー」
「楼栗~!」

私たちは合流し、一緒にパレードの続きを見た後、また乗り物を回り始めた。
ジェットコースターやコーヒーカップなど…いろいろ乗っていると夕方になった。
その結果、涙梨はすごく気持ち悪くなったように座っていた。
無理させちゃったかな…?

「大…丈夫…?」
「…ダメっぽい…」
「じゃぁ…部屋行く?」
「あぁ…休ませて…」
「じゃぁ、私たち部屋に戻るね!」

そして私たちは1126号室に戻った。

「大丈夫?ホントに…」
「なぁ…何とかね…」
「水持ってくるね!」

私は冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを取り出しそれを持っていった。

「はい」
「…ありがと」

ミネラルウォーターを受け取ると、涙梨は半分ぐらい飲んで…ベッドに座った。

「はぁ…少し…大丈夫になった。」
「良かった…」
「ありがとな…ちえり…」

涙梨は私を後ろから抱きしめた。
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