泣き恋心
「あっ!あと二つしか残ってねぇ…先にタマゴ食べて最後にツナた~べよ!」
つ…つられるもんか…だけどめったに食べられないし…叶矢くんは涙梨と一緒で意地悪だし…頼んだって…作ってくれない…
「よし最後の一つ…」
よし!今しかない!
「涙梨!」
私は涙梨のほっぺにキスをしてツナサンドにかみついた。
「ん…おいひぃ…」
「…食べたな?」
「だってキスしたらって言ったじゃん!」
「キスは普通のだろ?ほっぺじゃん!」
「指定されてませ~ん!」
「…ッチまぁいいや…ちゃんと食ったら歯、磨けよ?俺はトイレに行ってくるから」
「ほ~い」
私はツナサンドを食べたあと、外が騒がしかったから見てみた。
するとそこには乗り物が全てイルミネーションでできたものが回っていてもちろん主役とその仲間たちもいた。
「わぁ…キレー…」
「ん…?どれ~?おー!きれいだな!」
「だね!まぁ…これを見られるのも今日だけだけどね?」
「そうだな…。でもまた来ればいいじゃん…?今度は三人でさ?」
「三人?」
「まぁ…お前が卒業したら結婚するわけだし?そのときにはもう…もう一人いるかもだろ?」
「あっ…なるほど…」
「だから今度は三人で来ような?ちえり」
「うん!約束!」
私たちは約束を交わした後、しばらくパレードを眺めていた。
翌日―――。
「おーい!起きてー!」
「ん…もうちょっと…だけ…」
「だーめ!起きて!」
「…わかったよ…」
と言いつつも涙梨はまたバタッと倒れた。
「……ってまた寝るの!?」
「……総統…島根が浮いてますよ!…」
「……ほっとこう…」
私は寝室を出ようとしたとき、涙梨も起きていた。