泣き恋心


楼栗side

紅が学校に来なくなってからというもの。
私はいつもテンションが低いと言われるようになった。
宿泊訓練の時の肝試しもあれだけ怖がっといて紅のことばかり考えてしまって怖いとかいう感情がなかった。
逆に顔が怖いさの静かすぎて怖いだの言われた。
紅がいない学校生活なんて楽しくない。
休み時間は叶矢といるけど落ち着かなくて叶矢に心配ばかりかけている。
この前、紅から1通だけメールがきた。
内容は彼女ができたということ。
今思えばズキッって胸が痛む。
学校に来て私とはじゃべらないくせに学校に来ないで別の女の子としゃべってるなんて…。

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ある日いつも通り叶矢と休み時間を過ごしていた。
すると叶矢が少しため息をついて

「楼栗…その紅って子のこと…好きなんじゃない?」

え…?なんで…。

「…なんで?」
「ここ最近その紅って子の話ばっかしてるから…」

私が…紅のこと好きって?まさか。
でもモヤモヤする。なんなの!?やっぱり好きなの?
そう思っていると考えてもいなかった言葉が叶矢の口から出た。

「…俺たち別れよっか…」

え…今…何て…?

「え…。」
「別れよ?今の楼栗とは付き合えない。」
「そんな…。」
「別れても俺はお前が好きだから…」
「……。」
「じゃぁな!」

そして叶矢はどこかに行ってしまった。
私…叶矢にひどいことした。
どうしよ…。
ち、ちえりに相談…

「ちえりー!うわーん」
「!?どうした?何があったの?」
「叶矢と別れた。今日やに紅のこと好きなんじゃない?って言われて…」
「私はずっとそう思ってた。あんたは紅くんの話しかしないから」
「私…そんなに紅の話してた?」
「うん。1日に一回は聞いてたよ。」

まじかよぉー。どうした私!!!

「そんな考えこまなくても…。あんたは紅くんのことが好きなの。」

私が…紅のことを?
私は紅のことを恋愛対象として見ていなかった。
だからビックリ。今気づいたのだから。
今気づいても遅いのに。
そして学校を後にした。
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