泣き恋心
紅side
俺は先生に頼まれてゴミ捨てに行かされた。
「ったく…俺に頼むなよ…」
ゴミ置きに着き、ゴミを捨てようとした時だった。
近くから女の声がした。俺はゴミを捨て声がする方に行った。
すると…
「ウザイんだよ!」「まじで消えろ!」「紅くんと別れろ!」
えっ?俺?てか…別れろって…。まさか!
「何してんだよ!」
「あっ…紅くん…」
「何して…楼栗!!」
女たちの足元に楼栗が倒れていた。
「楼栗!大丈夫か!?おい!…お前ら…誰かに頼まれたのか?」
「えっ…と…」
女たちは青ざめていた…よっぽど言いたくないのだろうが…
楼栗をこんな状態にまでしたのだから聞かないわけにはいかない…
俺は一人の女を睨み
「お前…誰に頼まれた…?」
「えっ…えっと…その…」
「答えろ!!」
「ひ!その…真美さんです!!」
そう言って女たちは逃げて行った。
真美が?何で…こんなことをした…なんで…。
「ん…紅…?」
その時楼栗が目を覚ました。
「楼栗?大丈夫か?」
「うん…大丈夫…」
「痛いか…?殴られたとことか…」
よく見ると赤くはれていた…。何度も何度もぶたれたのだろう…。
「大丈夫…冷やせば…ね?」
「そっか…。ごめんな?俺のせいで…守れなくて…」
「ううん…紅のせいじゃないから…あのね…紅…」
「ん?」
「私…もう…限界……別れて…」
「え?…」
俺は楼栗から二度目の別れを突き付けられた。