泣き恋心


それから数週間、授業、昼休み、放課後を使って学園祭の準備をした。
だんだん喫茶店のメニューやカップル席、カウンターなどができていき…
とうとう学園祭前日を迎えた。

「よし!お前ら!明日は学園祭だ!クラス全員でがんばろー!!」
「「おー!!」」

先生の言葉を受け、自分のクラスは大いに盛り上がった。
その帰り、叶矢と明日の話をしながら帰った。

「なぁ…そういえば、知ってる?」
「え?何を?」
「あっそっか1年だから知らないよな!明日の学園祭のメインは、キャンプファイアーなんだけど、でもそれが普通のキャンプファイアーじゃないんだよ!」
「普通じゃないってどういうこと?」
「キャンプファイアーの周りでカップルもしくは付き合ってない男女が一緒に過ごすと幸せになるんだ…まぁそこで愛の告白をしたら叶いみたいなジンクスがあるんだよ!」

へぇ~そんなジンクスが…じゃぁ…明日…そこで返事をしようかな…

「明日そこで一緒に過ごそうね!叶矢!」
「おぅ!じゃぁその前に楼栗のクラス行くから俺のとこにも来いよ!」
「うん!!…え…」
「どした?なんかマズイことでも?ニヤッ」

何叶矢はにやにやしてるのさ!

「ううん!大丈夫!!行く行く!」

うわぁ…嫌だ…できれば来ないでほしいよ…メイドクラスなんて…
恥ずかしいよ…。

「で、叶矢たちは何するの?」
「あぁ…お化け屋敷…これ言ったら来ないと思ったからあえて言わなかったのに…」

ハハ…と笑いながら叶矢の顔が曇った。
怖いけど…

「行くよ!叶矢に会いたいし!」
「…なんか今日はやけに素直だな!嬉しいよ!待ってるから!」
「うん!」

そして私たちはそれぞれ家に帰った。
よし!明日のこうやさいのキャンプファイアーで告白の返事をしよう。
今からでも緊張してるのにいざとなって言えるのかな…。
不安だな…。
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