泣き恋心
彼忘れ、彼想う。
「今日は来るの早いんだね!」
「えへへ。叶矢と来たの///」
幸せそう…いいなぁ。
今朝のこと楼栗に言おうかな…。
「楼栗…」
「ん?何?気分悪いの?」
「いや…今朝ね…2年の先輩から告白されたの…」
「えー!?いつの間に…」
「でね。仮で付き合うことになった。」
「へぇ~てか私と似たようなパターン…。でも優のことは…」
「もういいの!優のことは心の奥で想ってる…。先輩が惚れさせてやるって言ってくれたからそれを信じてみようと思うの…」
だからもういい。優は私にとって忘れられなくていつまでも大事な人。
優は空の上から見守ってくれてると思うから…。
「そっか…いいと思うよ!今度Wデートしちゃいます?ハハハ」
Wデートかぁ…気分転換でいいかも♪
「Wデートいいねぇ~でもまだ仮だからね?」
「わかってるって!楽しみだなぁ。先輩の名前は?何組?」
「ん?1組の長野 涙梨。」
「えぇー!?叶矢の幼馴染じゃん!」
え…?
「えっ!?そうなの?」
「知らなかったの??じゃぁ涙梨も知らないわけだ…私とちえりが幼馴染ってこと」
今…涙梨って呼び捨てにした…?なんで…?
「…涙梨と親しいの?」
「え?叶矢と一緒に居る時によく話してたから…何?」
「いや…別に…」
楼栗が涙梨って呼び捨てにしたとき嫌だった…。
なんでだろ…。
「…もしかして嫉妬?」
ニヤニヤして楼栗が聞いてきた。
嫉妬?私が?まさかー!
「まさかー!嫉妬だなんて…今日会ったばっかだよ!?」
「ふーん。涙梨はすごく優しいよ…」
優しいって…どこまで親しいのよ…。
うぅ…苦しい…。
「何ふくれてんのよ!ウソ嘘!からかっただけ!涙梨はちえり一筋よ?前から言ってたんだから…!」
そうなの…?前から…?
嬉しいと思うけど…。
「そう…なの?私のことを…?」
「うん…。私的には涙梨とちえりはお似合いだと思うんだけど?」
「でも…お似合いでも…私には…優が…」
「でも…いつかは私もそうだけど、ちえりも優を忘れる時が来るんだよ…きっと…」
いつか…忘れる…?そうだよね…いつか忘れるんだ…人間なんだから…でも初恋だから絶対忘れない。
でも…今は涙梨のことを考えたい…。