泣き恋心
「どこだ!どこにいる…楼栗ぃ!!」
「キャー!!」
「この声…まさか…」
俺は声のする方向に走った。
その先は体育館だった。
「楼栗!!ちえり!!」
「あ…叶…矢…グッ…」
そこには楼栗の首を絞めている気持ち悪い男とちえりを見張ってる男合わせて二人がいた。
「あら?王子様の登場…かな?」
ニヤニヤきもいんだよ…
「お前!楼栗から離れろ!!」
「無理だと…だって…姫からの命令なんだから…」
「姫?佐々木百合花のことか?」
佐々木の名前を口にした途端…
「気安く姫の名前を呼ぶな!」
楼栗を投げ捨て、一人の男が殴り掛かってきた。
「町なさ!」
「あっ…姫…。」
すると男は佐々木の言葉で殴るのをやめた。
「坂田くん…これでもまだ…彼女を守るの?」
「守るよ…命に代えても…守る…」
佐々木は深くため息をつき
「だったら二人仲良く…死ね…」
そういった瞬間男はまた殴り掛かってきた。
「よかんかや!殴られてろ!」
「バーカ!そんな拳が俺に当たるわけないだろ?」
「っ!なめんじゃねぇー!!」
「フッ!」
俺は左に避けて交わした。
なぜなら俺の後ろには…
「あっ!」
バコッ!
「っ…いったぁ…」
「あぁ…ひ…姫に…姫を…」
「…やるじゃない…坂田くん…わかってたの?後ろにいるって…」
「さぁ?それは…わかんないよ?気づいてたかもしれないし、気づいてなかったかもしれない…」
「…そう…なんだか…ムカつくわね…坂田くん…。あなたは私と気が合いそうだけど…殴ったコイツに変わって仲間になりなさ…」
「ならない…俺は…絶対に…。」