泣き恋心
水口が走ってきた。
「何?まだ何か用があったわけ?」
もう早くしてよぉ~。
「家まで送るよ!夕方だし、危ないし!」
無理だってぇー。
「いや、別にいいし。もう迎えが来てるから」
そして私は門の方を指差した。
「え?あれもしかして彼氏?」
そう私は涙梨と帰るのだ。
涙梨は夕方だからって私を迎えに来てくれた。
「うん。そう。だから無理。じゃね~」
そして私は涙梨のところに向かった。
「ごめんねー。遅くなって!」
「いや、別にいいけどアイツ誰?」
アイツ?…あー水口のことか…。
「アイツは学級委員の水口 麻乱。しつこいの!」
「F-ん。しつこいってなにされたの?」
「されたとかじゃなくて告白してきたの。でも私は涙梨だけだから断ったんだけど、好きになってもらう!ってしつこくて…。さっきも送るとか言われてさぁ…。涙梨と帰るのにって…」
「そっか…またアイツにしつこくされたら俺んとこに来いよ。守ってやるからよ!」
え?ふふ。嬉しい…。
「うん!ありがと!ってか休み時間も昼休みも一遺書に居るんだ大丈夫と思うけど」
そんな会話をしながら帰った。
これから水口がなにをしてくるかなんて考えてなかったけど…。
次の日。
私は家を早めに出た。
今日は涙梨とデートだから。
朝、学校と間違えて制服を着そうになっていた。私ってバカだ…。
歩いていると…げっ!水口。
すると
「あっ!栄崎!今日は何するの?暇?」
いやいや暇じゃないし!
「暇じゃない!」
そう言って私は走った。
なのに…
「待てよ!ちょっとついてきてよ」
「無理って言ってるでしょ!?」
そして私はまた走った。