泣き恋心
私と叶矢は急いで着物に着替えた。そしてご飯は食べずに家を出た。
「ま、間に合うかな…?」
「大丈夫だと思う…多分…」
「うん…間に合うといいけど…」
走ったら危なかったので、早歩きで神社へ向かった。
「あっ来た!楼栗~!」
「あっいたいた!ちえり~!」
「明けましておめでとー!」
「こちらこそおめでと!」
「昨日同志だったの?」
「そっちこそ…!」
「私は…まぁ…初だったけどね…」
「ウソ…私もだよ…」
「えっ!本当に?わぁー良かったじゃん!」
「でしょ!ってちえりも良かったね!」
「うん!まぁね!!」
「おーい二人とも!賽銭するぞー!!」
「はーい!」
私たちは賽銭をし、くじ引きをした。私は末吉で叶矢は忠吉、ちえりは見事、大吉を引いたのだが、涙梨はその反対の凶だった…。
そのあと私たちはファミレスに行った。
ファミレスに入ったあと、外が見えるように窓側の席に座った。
「じゃぁ…俺…から揚げ定食!」
「俺は…たらスパ一つ!」
「私たちはパフェ二つ!」
「おし!じゃぁ定員さん呼ぶぞ!すいませーん」
私たちは定員さんを呼び、料理を注文した。
「私、飲み物とってくるよ!何がいい?」
「じゃぁ俺…コーラでいいよ!」
「俺もコーラで!」
「私も行くよ楼栗!」
「ありがと!じゃぁ行ってくるね!」
ちえりと一緒にドリンクバーまで生き、コーラ二つと紅茶二つを持って行った。
「あっ!ちえり先に行ってて私トイレに行ってくる!」
「うん!じゃぁ先に行ってるね!」
そう言ってちえりと別れた。
トイレは思ったより空いていてすぐに入れた。
鏡の前に行き身だしなみを整えたあとトイレを出た時だった。
ドンッ
「キャ…」
私は尻餅をついた。
「ごめん…大丈夫?」
「あれ?どこかで聞いたことあるような声…
「立てる?手…つかまって?」
どこだっけ…すごく懐かしいような切ないような…
顔をあげると…その人は…。