泣き恋心
そして4月15日―。

「やっと着いたーイースターサファリパーク…ハァ…」
「おし!点呼が終わったら自由だからここに…えっと…モアイ像のところに集合だ」
「はーい」

そして3学年全員の点呼が終わり、私達はモアイ像の前に集まった。

「おーいここだぞ~」
「ゴメンゴメン!じゃあ行こうか!」
「うん!!」

私たちはウサギコーナーでレタスや人参を食べさせたり、叶矢はチンパンジーの前に行き、チンパンジーの真似をしたり。
涙梨はなぜかライオンをガンつけて、ライオンも涙梨をガンつけていた。

「涙梨…行くよ!」
「いや…俺まだ決着ついてないから…あぁっ!勝った!勝ったぞ!アイツが先に逸らしやがった!やった!」
「コドモかよ…」
「ね…」

私達は呆れていた。そんなことはよそに。

「あっ!ここじゃない?ピーチの広場って」
「ここであったが百年目!…ピーチ!」

叶矢は勢いよく扉を開けた。
ピーチはこっちを向きながら、フガフガいっていた。

「よし…行ってくるわ」

そうして叶矢は走っていった。
ピーチはびっくりしたのかものすごいスピードで走ってにげた。
それに続いて叶矢は追いかけていた。
「ブヒ―――――!」と言いながらピーチは逃げていた。

「よし!俺も」
「気をつけてね」

涙梨も参戦し、ピーチを追いかけた。
ピーチはまた加速し、走りまわった。
そのときだった。

「コラーお前ら!何やっとるか!」
「あっモアイ…」

そしてモアイは叶矢たちを追いかけた。
でも5分で捕まり、叶矢達はモアイに10発殴られてしまった。

「い一たぁーい!」
「大丈夫!?」
「お…おう…頭割れるかと思った。」
「…。」
「涙梨…?」
「うわーんいてーよ!ウギャー!」
「よしよし…」

涙梨は小さい子供のように泣いていた。が…

「なーんてね!」
「えっ?もうバカ!」
「ゴメン!マジゴメン!」
「いいよ!大丈夫!でもつぎしたら…モアイと同じところ殴るから」
「ハイ…」

涙梨はシュンとして…ちえりは勝ち誇ったかのように笑っていた。

「生徒の皆さんに連絡です!もうすぐ13時になりますので広場に集まって最初のたいけいに並んでください。」
「あっもうそんな時間なんだ…じゃあ…帰りますか!」
「そうだね!」

私たちは広場へ行き、最初のたいけいに並んだ。
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