ぷらっちなむ・パーフェクト
「さ、まずはあの橋を直さないとね。ほんと、人間なのかしらあいつら」

那美は立ち上がり、手とお尻をはたく。5年ほど前、老朽化した橋はきれいに改修された。その修復費のほとんどを那美は寄付している。

ぶつぶつ言いながら那美はログハウスに向かって歩き出そうとした。

「あ、那美さん」

「ん?」

「あ、、、あの」

聞きたいことは山ほどある。が、沢山ありすぎて何から手をつけていいのかわからなかった。

「ほんと、あんたはわかりやすいわね」

そんな奈津の様子を見て那美は体勢を崩しておどけてみせる。全てを見てきたような、そんな瞳で。
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