ぷらっちなむ・パーフェクト
「ほんと、釣れないみたいだな」

紺が視線を向こう岸にやる。釣竿に魚がかかった様子はない。

「ね、ほんとに僕たち関係ないよね?」

「お前は本物のばーかか?ほんとに俺達のウェイクボードが原因だったら全国の湖からお魚がキレイにお引越ししてるっつーの」

梅男がウェイクボードが盛んに行われている湖を引き合いに出す。

「そう、、、だよね」

昨日の那美の言葉を思い出す。見上げた空は抜けるように青い。なのに、なんだか終わりの見えない大きな雨雲の中でもがいてるような気分だった。
< 124 / 185 >

この作品をシェア

pagetop