ぷらっちなむ・パーフェクト
「奈津ー!退避ー!退避ー!」

「あわわわわわ。。。」

白いコブは梅男のすぐ後ろに迫っていた。

「奈津てめえー!真面目にやれー!俺が食われてもいいのか!」

「これで精一杯だよ~ぉ。。。!」今にも泣き出しそうに奈津が言う。アクセルはこれ以上なく開放されている。

試しにそのレバー型のアクセルをもう一度握ってみる。やっぱりこれ以上動かない。

「おっとっと!」

白いコブに後ろから板を小突かれて梅男はバランスを崩す。

「ひゃくえん!」岸で見守る紺と富田が声を合わせて叫ぶ。

梅男は水面に手をかすめながらも、何とか態勢を取り戻す。だが、巨大魚は追撃の手を緩めない。

白いコブが一瞬沈み込んだ。それは飛び上がる前の予備動作であることはなんとなく予想ができた。
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