ぷらっちなむ・パーフェクト
もう一度空を見上げる。陽は沈み、オレンジ色から濃紺に染められた雲。そのどこまでも自由に流れる雲を見て、満里は遠い地にいる5人を思い出す。

先頭を切って流れる雲は梅男。それに距離を置かずについて回る富田。二人とは少し距離を置いて紺と晴。

そして

二つのグループの間をおどおどと流れる奈津。

思わず吹き出してしまう。

笑うことは人間にしかできない芸と言うが、そんな単純なものじゃない。きっともっと奥の深いものなんだと思う。

重くふさぎこんでいた胸の中が、一気に晴れていった。そうだ。こんな時こそわらわなきゃ。

落ちたときこそ笑うんだ。
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