ぷらっちなむ・パーフェクト
いつまで続くんだろう

自分に問いかける。

いつしか風切り音はなくなり、キーン という耳鳴りだけが聞こえるようになっていた。

自分の声が鮮明に聞こえてくるようになった。

一体いつまで続くんだ?

どうすれば終わりなんだ?

何の為に?

何の為?

そうだ 何の為に?

いつか那美にも聞かれたこと 結局答えは出ていない

何の為かもわからないのにこんなことしてるのか?

わからない

なんで続けるんだ?

何の為だ?

同じ問いかけが繰り返される。

奈津の脳裏にさきほど目の端に捕らえた人物の姿が浮かび上がる。

一瞬だった。

何の為に?

最後の問いには答える代わりに奈津は目を開く。

また聞こえた。あの声だ。

奈津はリールのロックを外す。釣り糸は勢い良く伸びて行き、それまで詰めた距離がどんどんとあいていった。
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