ぷらっちなむ・パーフェクト
右に左に打ち分けられる花火。奈津はその花火の向こうを強いまなざしで見つめている。

そう、忘れたわけではない。本来の目的を達成したわけではないのだ。むしろ、ここからが始まりだ。

自分たちの置かれた状況の厳しさを、今一度噛みしめる。

でも、大丈夫。

この仲間たちと一緒ならどんな困難にも立ち向かって行けると思った。

奈津は満理の肩を強く抱きしめる。

真夏の夜空に打ちあがる、白金に輝く花火に見守られながら。
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