ぷらっちなむ・パーフェクト
マリンジェットを操り、猛スピードで水上を疾走する奈津。

そして、マリンジェットから伸びる一本のロープ。そのロープに引っ張られ、梅男は水上をバウンドするように勢い良く滑る。

両足には板を装着。世間一般で言われている、ウェイクボード。

ただ世間様のウェイクボードとちょっと違うのは、梅男のすぐ後。

梅男から5メートルほどの距離、水中からぴったりと梅男をマークしている白い物体。

「奈津ー!面舵いっぱいだコノヤロウー!」

「え、え?面舵って、どっち―?!」

「面舵ったら面舵だばか!それでも漁師の息子か―!」

少なくとも、面舵いっぱーい と操舵をする漁師を奈津は知らない。

その様子を岸で見守るしかない富田、紺、晴の三人は、白い物体が梅男に迫る度に奇声をあげている。

「ふぁ―!」

「きあ―!」

推測するに、

早くー!

逃げて―!

の意味。
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