ぷらっちなむ・パーフェクト
パラソル下の3人は、木でてきた手作りのイスに座ってそれぞれ本を読んでいる。

「お前らさぁ」

ビーチチェアーに横たわり、空を見上げながら纏わりつくような口調の梅男。

「何しに来てんだよ」

「見ればわかるじゃん。ほれ」

紺が気の早いスノーボード雑誌の背表紙を梅男に見せる。

「んなこたーわかってんだよ」

「なんだよ」

「あらやだー!この人。なんだよ?だって!聞いた?」

隣の富田がちょっと大げさに、そしてちょっとおかまちゃんになりながら驚きの声をあげる。

あらやだー と梅男も続く。

「俺が言いたいのは、夏らしいことをしない奴は家に帰れ!ってことだよ」

「そうだそうだ!帰れ帰れ!」

「そして家でカキ氷でも食ってろ」

「そうだ!そうだ!そしてシロップは練乳だぞ」

「頭キンキンになるまで食べ続けろ」

「俺ん家にある『カエルのピョンちゃんカキ氷セット』を貸してやる」

あーでもない。こーでもない。
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