ぷらっちなむ・パーフェクト
なぜ今僕は、後ろから怒号罵声を浴びせられながら、マリンジェットのアクセルをフルスロットルにして水上を滑走しているのか。

肌を鋭く通り過ぎていく風

拭う間もなく顔に吹きつけられる水飛沫

身体の芯にまで伝わってくる振動

風と水と振動で靄架かっていく視界。

歪んでいく景色の中で、実際に振り返ってるわけではないが、奈津は肩越しに自分の記憶を辿る。

思えばそう

あれがすべての始まりだったのかもしれない
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