ぷらっちなむ・パーフェクト
「きゃー!やったー!」

こちらは沖のゴムボートの上。

晴と満里がパー。紺がチョキ。先ほどのゴムボート・ジャンケンに負けた紺は、海に入りゴムボートをバタ足で漕ぎ始める。

「こりゃぁ、、、」

当分出られそうに無い。

奈津の額を伝って汗が滑り落ち、砂浜に染み込んで行く。

奈津は体の上に覆いかぶさる砂の山で身動きが取れなくなっている。

限度というものを知らない梅男達に埋められ、その上には世間でお馴染み青い2頭身の猫型ロボットが築かれた。

太陽に焼かれ、加熱された砂浜を足早に通り過ぎていく海水浴客。

その海水浴客達が通り過ぎる度に、奈津は得体の知れないようなものを見るような目で見られ、時には失笑され、時には子供たちのおもちゃとなっていくのであった。
< 56 / 185 >

この作品をシェア

pagetop