ぷらっちなむ・パーフェクト
それは冬の雪山のペンションにいても、夏の海辺の民宿にいても変わることは無い。

ペンションでベース・ボールまがいの事を始めて大騒ぎしたときには、さすがに満里が怒鳴り込んで来たが。

「騒がしいなぁ」

今日の満里は笑い転げるでもなく、怒鳴り込むでもなく静かに微笑みながらその様子を見守っているだけだった。

「。。。ま、ちょうどいいけど」

満里が小さく付け加えた一言は、富田の悲鳴に掻き消され、奈津以外の耳には届かなかった。

ごーーーん

富田がやっとのことで首を横に振りギブアップすると、近くの寺で鐘がなった。それはちょうど試合終了のゴングとなり、それをきっかけに部屋は静かになった。
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