ぷらっちなむ・パーフェクト
泣いているのか、布団にうつ伏せになったままの富田を除いて5人はスケジュールを決め直す事にした。

「この、雀島って何?」

運動会の競技一覧が書き並べられた中、一際異彩を放つ「雀島探検ツアー」と書かれた項目を満里が指差す。唯一運動会っぽくないプログラム。

満里の指し示したものは、地元の住人しか知らないプライベートビーチ「雀島」。

南国かと思うほどの情緒豊かな風景で、浜辺の写真で絵葉書を拵えてもそれが国内であると判断するのは難しく思える。

晴がその説明を進めて行くに連れ、満里の目は輝いていく。明日の予定に異論を挟む余地は無くなった。

翌日の予定が決まると、遊び疲れたのだろうそれぞれが布団に横たわり、発せられる言葉も疎らとなった。

眠ってるんだかいじけてるんだかわからない冨田。

それ以外の5人も、房総の太陽光線をふんだんに吸い込み、その身を倍にした布団の中で静かな寝息を立て始めた。いや、静かでもないか。

「んがー」
「ぐがー」
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