ぷらっちなむ・パーフェクト
目を開けると満里は暗い部屋の中にいた。

息苦しく、ドス黒い空気が充満している感じ。

一歩足を前に踏み出しても、進んでいる感覚は得られない。

声を出そうと喉と腹に力を込めるが、喉が何かで栓をされたように声が出ない。

ふいに、背中に刺すような痛みを感じる。

思うように動かない体に鞭打って何とか背中を見る。ブサイクな三毛猫が満里の背中に爪を立ててぶら下がっていた。

ちょ、、、ちょっと、やだ、、、

根拠は無いが、富田の家の猫だと直感的に感じた。

振り解こうとすればするほど猫の爪は食い込み、痛みが増していく。

やだ、やだ、やだ、、、!

背中の猫と格闘していると、いつの間にか富田が目の前にいた。

知っている顔の出現に、満里は安堵し助けを求めようとする。

富田、ちょっと富田

が、富田の様子はおかしい。

気味の悪い薄ら笑いを浮かべながら、黄色いペースト状の何かをバケツの中で練っている。

な、何?富田何やってるのよ

富田は練り上げられたペーストをおたまで掬い上げ、にた~ と笑った。

「からしー!!」
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