ぷらっちなむ・パーフェクト
「からしー!!」

自分の声で目を覚ます。

奈津達5人は驚いた顔で満里を見ていた。

布団の上で上半身を起こした満里は、肩で大きく呼吸をしながら周囲をゆっくりと見渡す。清々しいばかりの日差しが差し込み、窓から眺める空はどこまでも青く澄んでいる

満里は首を回し、自分の背中を見る。

猫の姿は無く、昨日身に着けた浴衣の模様が目に入る。

激しく寝返りをうったのか、背中がヒリヒリと痛んだ。

「からし、、、」

息も絶え絶えに満里が言う。

「、、、からし」

満里の言葉を復唱する富田の手には、からしで真っ黄色になった納豆が糸を引いていた。

5人は既に布団を片付け、テーブルに並べられた朝食を囲み、全員が納豆をかき混ぜていた。部屋には鼻にツンと抜けるからしの香りが充満していた。
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