ぷらっちなむ・パーフェクト
「わーっしょい!わーっしょい!」

進んで舞っているわけではないが、なぜかいつも嫌だと感じたことはない。5人全員の心が一つになった時にこの胴上げをしてきたからだろう。

奈津は何回か宙を舞った後、満月をきれいに映し出す滑らかな水面へと放り投げられる。

ちゃっぽーん。

川の大きさを考えると、取るに足らない小さな水しぶきが立つ。

だがその小さな水しぶきも、さざ波を立て、向こう岸にたどり着き、自信はまた元の場所へと舞い戻ってくる。

いくつものさざ波は重なり合い、やがて川全体を揺らしていく。

そうだ。

スキー場閉山という大きな流れも、今ここに立った5人の小さなさざ波から始まるのだ。

先ほどから水をかぶりっぱなしの奈津。それでも今の気分を言葉にするのならこの二文字。

最高 だ。
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