私のペットは俺様美男!!!
「………倒れてた?」
「うん。Bcorpの前の道で倒れてたんだよ?死体かと思った。」
「………なるほどな。」
「…………?」
何が「なるほどな」なんだろう。
「ま、どうであれ…。」
叶多君が足を組んで、背凭れに凭れかかる。
「元気になったらとっとと出てけよ。お前みたいな怪しい奴、家に居るだけで迷惑だ。」
「ちょ、叶多君!!??」
いくら何でもそれは酷い。
「酷いよ、そんな事言うなんて。何か事情があるかも知れないじゃん…。」
怪しいのは認めるけど。
ハンガーに掛けられた、凄く高級そうなジャケット。
酷くボロボロで、何か喧嘩か抗争に巻き込まれたんじゃないかと疑ってしまう。
おまけに凄い美形で、あんな場所で倒れてた――――。
凄く怪しい、変な人。
だけど、そんなに酷い言葉で追い出すなんて出来ない。