私のペットは俺様美男!!!
「親がヤクザで中卒だったらさぁ、就職って出来ないの?」
「はぁ?何でいきなりンな事聞くの?」
「良いから。」
私は振り返って円香を見る。
「えー…どうだろ。」
「浦戸さん。」
「え?何委員長?」
私の後ろの委員長こと野江君が、私を見た。
「その疑問ですが、人によると思います。」
「え、そうなの?」
「バイトくらいなら出来ますが、このご時世で中卒の就職はまず不可能かと。職場によっては履歴書に家族構成も書かせますし、有名なヤクザが親ならまず就職は無理です。」
「…………そういうもんかなー?」
恭介くらい美形なら、芸能プロダクションとかも欲しがりそうだけど。
あ、でもモデルの親がヤクザってのはスキャンダル……なのかな。
「ヤクザってそんなに駄目かな?」
「駄目…ってか迷惑ね。」
円香が呟く。
「借金取り立てとか、老人から金取ったりとか、変な薬ばらまいたり。」
恭介、そんな事してるの?
してなさそうだけど。
「帰ったら聞いてみよ。」
私は座り直して、先生が来るのを待った。